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橋本研究室入門希望者へ


 橋本研究室への入門希望者に注意事項をお知らせしておきます。
 第1に、税理士免除のためには、我が国の税法をテーマとした研究であれば経済学研究科においても対象になるようです。(くわしくはこちらをごらんください。)ただし、従来なら認められていた税制の国際比較や、地方への財源委譲などのテーマだと認められないようです。だからといって、税法についての研究だけでは、経済学研究科の修士論文とは認められません。税法の改正とその経済効果の両方を研究する必要があると考えてください。確実に税理士免除を希望するのであれば法学研究科にて税法の研究室へ進学することをお勧めします。
 第2に、当研究室入門希望者は、可能な限りあらかじめメールにて連絡してください。個別の事情に応じてアドバイスさせていただきます。
 第3に、学部では最低限、マクロ経済学、ミクロ経済学、計量経済学、経済数学、経済情報処理、財政学、地方財政論、公共経済学、外国書研究の履修をすませておいてください。中級マクロ経済学、中級ミクロ経済学、社会保障論、金融政策、環境経済学の履修もお勧めします。またゼミの選択にあたっては私のゼミか林先生のゼミを選択し、経済学会の懸賞論文にTRYしておくように。他大学から本研究室の受験を希望されるかたは、メールにて事前にコンタクトするようにこころがけてください。


租税政策研究


2005年度後期は、履修者各位の修士論文の材料となる論文(主として英語論文)を輪読する予定です。


メンバー紹介


橋本研究室特別会員

筒井 義彦 (昭和49年生まれ):別名 221
1997年 近畿大学商経学部卒業
1999年 関西大学大学院経済学研究科博士前期課程修了
 橋本先生に大学院2回生の1年間、非常に厳しい御指導を仰ぐ。そのため橋本ゼミに在籍した経験が無いにもかかわらず、ゼミ生気取り。自称橋本門下生ナンバー3の重鎮であるが、大学院時代に敵前逃亡&現実逃避の体験有り。現在税理士専門学校生(Tac)。

松井 孝広(昭和50年生まれ):別名 M.T.(99年世界陸上アテネ大会より、M.J.を
非常に意識している)
1996年 橋本恭之ゼミに第1期生として入門
1998年 関西大学経済学部卒業、関西大学大学院経済学研究科
2000年 関西大学大学院経済学研究科博士前期課程修了
現在   某証券会社勤務
 橋本先生を師と仰ぐ、自称、「橋本門下ナンバー2の男」。「橋本先生にお会いしていなければ、絶対に今の私はない」といいきれるほど、先生から影響を受ける。税理士志望として関西大学大学院に進学。しかし、M1の秋にはきっぱり税理士を諦め、研究者への道を歩き出す。さらに、M1の冬には、研究者としての適性のなさを痛感し、研究者の道を断念。不安に駆られて、就職活動を開始。某証券会社より内定をGET。2000年春、大学院を退院(??)し、221氏より一足先に社会へ飛び立つ。

上村 敏之(昭和47年生まれ):別名 師範代
1990年 関西学院大学経済学部入学(1994年卒業)
1994年 関西学院大学大学院経済学研究科前期課程入学(1996年修了)
1995年 関学財政グループのつながりから橋本先生と運命の出会い
1996年 関西学院大学大学院経済学研究科後期課程入学(1999年単位取得退学)
1999年  日本学術振興会特別研究員PD・関西学院大学受託研究員
2000年 東洋大学経済学部社会経済システム学科講師
 税理士資格を目指して大学院に入学したが、いつしか経済学に染まって入院生活を続けることになる。1995年以来、財政学の館主による「財政シミュレーション虎の穴」にて訓練をうける。文句を言いつつも何とか修行に耐え、研究者としての就職をGETする。M.T.氏が「橋本門下生ナンバー2」、221氏が「ナンバー3」を自称していると言うことは、ひょっとすると「ナンバー1」なのかも知れない・・・・・。

大砂 貴嗣(昭和50年生まれ):別名 職業会計人O.T
1997年 名門橋本恭之ゼミに入門し、ゼミ委員長として学業(ゼミ合宿等)、レジャー(スキー、飲み会)のイベント等でゼミに貢献。
1999年 関西大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科 財政学専攻に入学。
2001年 関西大学大学院経済学研究科修了
現在、公認会計士の勉強に励んでいる。

大学院第1期生

呉善充(昭和50年生まれ)別表記:凹噂宙(変化有)
研究テーマ 『税制と人的資本形成
1997年 橋本恭之ゼミにゴールデンルーキーとして入団。
1998年 突如として大学院進学を希望する。
1999年 大方の予想通り、関西大学経済学部を優秀な成績で卒業する。
       この年、経済学部を卒業した者しか授与されない学士(経済学)
       を授与される。
2001年 関西大学大学院経済学研究科 入学
 大学院表明して以来、先生に直接、経済学を習う。よって頻繁に研究室に行くこととなり、上記諸先輩方と知り合いになる。

本田 光昭(昭和54年生まれ)
「畑違いの学部出身で肩身が狭いです」
研究テーマ 『資産課税の国際比較
1997年 関西大学総合情報学部 入学
2001年 関西大学総合情報学部 卒業
同年  関西大学大学院経済学研究科 入学
 橋本先生との出会いは、学部の卒業研究で学部時代の担当教授の勧めで財政学を聴講。そこで、先生と知り合い、大学院進学を考える。 趣味は、パソコンを自作すること。 将来は、公務員になり、安定した生活を送る(爆)

中野 誠  (昭和52年生まれ)
研究テーマ 『タックス・イロージョンについて
1997年 神戸大学経営学部 入学
2001年 神戸大学経営学部 卒業
同  年 関西大学大学院経済学研究科 入学
税理士志望です。プロ、アマ問わずの野球好き。一般的にはマイナーと言われる大学野球や社会人野球を見に行くこともしばしば。

大学院第2期生

岸本 崇史(昭和54年生まれ):別名 問題児
研究テーマ『所得税の累進度について
1997年 報徳学園高等学校卒業
      関西大学経済学部入学
1999年 橋本ゼミに入門
2001年 痛恨の留年
2001年 10月関西大学大学院経済学研究科博士前期課程橋本研究室に合格
2002年 晴れて関西大学大学院経済学研究科博士前期課程橋本研究室に入学
 23才大学院生の身でありながら妻子持ち。税理士志望で大学院に入学。自称呉さんの一番弟子。

大学院第3期生

中城孝志
研究テーマ『所得税の最適課税論
2000年星稜高校卒業、関西大学経済学部入学、大阪の地へ
2002年橋本ゼミに参加
2004年関西大学経済学部卒業、関西大学大学院合格、橋本研究室に入門
特徴 サッカー観戦。主に日本代表、リーガエスパニョールの観戦を好むが、大阪に来たため衛星放送が見れず、今は日本代表の試合を観戦。


畑 雅也(昭和57年生まれ)
研究テーマ:『少子高齢化時代における贈与税および相続税制改革のシミュレーション分析
1997年 関西大学第一中学卒業後、関西大学第一高校入学(案の定)
2000年 関西大学第一高校卒業後、関西大学経済学部入学
2002年 橋本ゼミに入門(もちろん第一希望です)
2002年12月 進路を真剣に考える。
 父親が税理士を営んでいる影響を受け、最終的に税理士志望で大学院を目指す。
 以降、経済学の知識ゼロの私は先生の愛弟子・呉さんに罵倒(!?)されつつ特訓を受けることに…。
2003年9月 関西大学大学院経済学研究科博士前期課程橋本研究室に(なんとか)合格
2004年 関西大学経済学部卒業後、関西大学大学院経済学研究科に入学
大学院を無事修了することになると関大に12年間も通うことになる自称・他称“関大マニア"です。

樋口 啓子(昭和55年生まれ)
研究テーマ『給与所得控除に関する経済効果
1999年 立教大学経済学部経営学科入学
2003年 立教大学経済学部経営学科卒業
2004年 関西大学大学院経済学研究科入学
税理士志望です。関西大学まで二時間かけて通学してます。 

大学院4期生

小川 さつき(昭和42年生まれ)
研究テーマ『所得税の寄付金控除について
1991年    成城大学経済学部経済学科卒
               第一勧業銀行(現みずほ)入行(営業)
               銀行退社後、数年家で主婦業に専念(?)
1999年    潟Aイキ(実家) に再就職
               簿記論(’01)財務諸表論(’03)合格
2004年    M&Aにより会社売却 退職
2005年    関西大学大学院経済学研究科入学
スタートはかなり遅いですが、税理士志望です。ひさびさの学生証に感動しています。

川端 康裕(昭和57年生まれ)
研究テーマ『消費税の複数税率化効果とその影響
2001年 関西大学経済学部に入学(初めての電車通学で戸惑う)
2002年 税理士になることを決意する(同時に大学院進学を決意する)
2003年 橋本ゼミに入門(なぜかゼミ委員長になる)
同年   急激な腹痛に襲われる(笑)
2005年 無事に関西大学経済学部を卒業し、関西大学大学院経済学研究科に入学する。
税理士志望です。奈良から1時間半かけて通ってます。学部から進学してきましたが経済学の知識に1年間のブランクがあり、あまりあてになりません。しかも英語力は人並み以下です。


大学院5期生

山口さやか(昭和59年生まれ) 研究テーマ『利子所得の総合課税化
2003年 三重高校卒業
      関西大学経済学部入学
2006年 関西大学大学院経済学研究科に5年一貫教育プログラム
      の制度を利用して入学
2007年 関西大学経済学部卒業見込・正式に大学院に入学
税理士志望です。学部では、この分野に関する勉強を一切してこなかった
ので、多々不安がありますが、なんとかついていけるようにしたいです。

佐野政継(昭和59年生まれ) 研究テーマ:『固定資産税の経済分析
2003年 関西大学経済学部に入学
2004年 橋本ゼミに入門
2006年 関西大学大学院に合格、橋本研究室に入門(5年一貫教育プログラム)
特技は一日中、家でゴロゴロすることです。
よく人からは変人扱いされますが、本人では人間として正常に機能しているつもりです。

森本 耕平(昭和53年生まれ) 研究テーマ『金融所得課税一元化による二元的所得課税』
1997年 関西大学第一高等学校卒業
同年    関西大学経済学部入学
2001年 関西大学経済学部卒業
税理士志望です。宜しくお願い致します。

松井 佑介(昭和56年生まれ)研究テーマ:『所得税の課税ベース拡大に関する一考察
2000
年 関西大学経済学部入学
2004
年 関西大学経済学部卒業後、関西大学大学院経済学研究科に入学

 2007年 橋本ゼミに入門

税理士志望です。今まで曲がり道も多かったのですが、何とか将来の方向性を見出すことができました。よろしくお願いします。


大学院6期生

上地 秀意(昭和60年生まれ)研究テーマ『所得税の再分配効果

2004年 関西大学経済学部入学
2008年     関西大学経済学部卒業
       関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。よろしくお願いします。

大学院7期生


安井 務(昭和56年生まれ) 研究テーマ『相続税制のあり方に関する一考察
1999年 桃山学院高等学校英数コース卒業
2003年 龍谷大学経済学部卒業
2009年 関西大学大学院経済学研究科入学

現在中央区会計事務所にて勤務中です。学歴ロンダリングです。
宜しくお願い致します。

山本 彩加(昭和61年生まれ) 研究テーマ『所得税の再分配効果
2004年 同志社大学経済学部入学
2008年 同志社大学経済学部卒業
2009年 関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。よろしくお願いします。


大学院8期生

中西 剛史(昭和61年生まれ) 研究テーマ『消費税の逆進性に対する有効な対策
2010年 関西大学法学部卒業
      関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。一日でも早くなれるよう努力します。趣味はサッカー。宜しくお願いします。

大学院9期生

福山 枝里子(昭和61年生まれ)研究テーマ『消費税法の諸問題』
2005 関西大学総合情報学部入学
2009 関西大学総合情報学部卒業
同年    関西大学大学院商学研究科入学
2011 関西大学大学院商学研究科修了
同年    関西大学大学院経済学研究科入学
税理士志望です。よろしくお願いします。

大学院10期生


澤 惣一朗(平成元年生まれ) 研究テーマ『相続税法の諸問題
2008年 関西大学経済学部入学
2012年 関西大学経済学部卒業
2012年 関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。よろしくお願いいたします。


大学院11期生

宮原 正貴(平成元年生まれ)研究テーマ『所得控除に関する一考察

2009年 関西大学経済学部入学
2013年 関西大学経済学部卒業
2013年 関西大学大学院経済学研究科入学
現在、公務員志望です。よろしくお願いします。


大学院12期生

守部 良平(平成6年生まれ) 研究テーマ『寄付金税制について』

 2016年 関西大学経済学部卒業
      関西大学大学院経済学研究科入学

 公務員志望です。よろしくお願いします。

若林 優哉 研究テーマ『酒税法』
自己紹介 
2016年3月 関西大学経済学部卒業
2016年4月 関西大学院経済学研究科入学
税理士志望ですが、税理士の勉強だけでなく、体系的に経済学と税法の知識を深めるために進学しました。
両立するのは、かなり大変ですがストイックに頑張りたいと思います。


大学院13期生

嶋村 彩(平成8年生まれ)研究テーマ『世帯所得における所得課税のありかた
2018年3月 立命館大学経営学部卒業
2018年4月 関西大学大学院経済学研究科入学
税理士志望です。よろしくお願いします。


川村和江(昭和44年生まれ)『医療に係る消費税非課税措置について』
2014年3月大阪府立大学大学院経済学部経営学科卒業
税理士志望です。宜しくお願い致します。


大学院14期生

蘇 ワンティン(平成4年生まれ)研究テーマ『台湾の税制改革による不動産市場の影響−日本を参考として
2014年6月 国立台北大学不動産と都市環境学部卒業 2020年4月 関西大学大学院経済学研究科入学
日本の企業で就職したいです。よろしくお願いします。


大学院15期生

邵 宇サ(平成9年生まれ) 研究テーマ『消費税率の引き上げに関する諸問題
2016年9月 中国から来日、科目等履修生として大阪産業大学に入学
2021年3月 大阪産業大学経済学部 卒業
2021年4月 関西大学大学院経済学研究科 入学
大学院では、経済学の知識を深く身につけることが大事だと思っているので、努力します。一応、日本の企業で就職したいですけど、コロナ禍で再び就職氷河期の状況になっているので、様子を見ながら就活をする予定です。よろしくお願いします。


大学院16期生

林 菜夏(平成12年生まれ)研究テーマ『所得税の課税ベースのあり方について

20233月 関西大学経済学部卒業

20234月 関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。よろしくお願いします。


大学院17期生

松山春花(平成14年生まれ)
研究テーマ「消費税の納税方式に関する考察―消費税法60条を中心にー
2021年 関西大学経済学部入学
2024年 関西大学経済学部卒業
2024年 関西大学大学院経済学研究科入学

税理士志望です。学部で勉強していた分野とは異なるため、しっかりとついていけるように頑張ります。
よろしくお願いします。


楊 語晨(平成12年生まれ)
研究テーマ『コンパクトシティ構築が地方財政に与えた影響の分析
2023年3月 大阪産業大学経済学部卒業
2023年4月 関西大学大学院外国人研究生として入学
2024年4月 関西大学大学院経済学研究科入学
日本で就職したいです。よろしくお願いいたします。



メンバーの修士論文



筒井義彦(1999)『世代会計による税制改革の分析』関西大学大学院修士論文
松井孝広(2000)『超高齢社会における税制改革のシミュレーション分析−世代重複モデルを用いた厚生比較−』関西大学大学院修士論文
呉善充(2003)『税制改革と経済成長』関西大学大学院修士論文
本田光昭(2003)『世代重複モデルを用いた税制改革の経済分析』関西大学大学院修士論文
中野誠(2003)『所得税課税ベースの拡大とフラット化が家計の税負担に与える影響』関西大学大学院修士論文
岸本 崇史(2004)『所得税改革と累進度の推移』関西大学大学院修士論文
中城孝志(2004)『所得税の最適課税論』関西大学大学院修士論文
畑雅也(2004)『少子高齢化時代における相続税及び贈与税のあり方について』関西大学大学院修士論文
樋口啓子(2004)『所得税制における給与所得控除について』関西大学大学院修士論文
川端 康裕(2007)『日本の消費税の複数税率化の一考察』関西大学大学院修士論文
小川さつき(2007)『寄付税制の一考察』関西大学大学院修士論文
松井佑介(2008)『所得税の課税ベース拡大に関する一考察』関西大学大学院修士論文
森本耕平(2008)『金融所得課税一元化による二元的所得課税』関西大学大学院修士論文
佐野政継(2008)『固定資産税に関する一考察』関西大学大学院修士論文
山口さやか(2008)『利子所得税の総合課税化』関西大学大学院修士論文
上地秀意(2010)『個人所得課税による再分配効果』関西大学大学院修士論文
山本彩加(2011)『所得税法における給与所得控除(所得税法第28 条第2 項および第3 項)と税率表(所得税法第89 条第1 項)のあり方について』関西大学大学院修士論文
安井 務(2011)『相続税法のあり方に関する一考察』関西大学大学院修士論文
福山 枝里子(2013)消費税法の諸問題関西大学大学院修士論文
澤 惣一朗(2014)『相続税法の諸問題』関西大学修士論文
守部 良平(2018)『日本における寄附金税制の諸問題について−所得税法78条・地方税法314条を中心に−』関西大学修士論文
若林 優哉(2018)『酒税法の諸問題』関西大学修士論文
嶋村  彩(2019)『配偶者控除のあり方とは−所得税法83条を中心に』関西大学修士論文
川村和江(2019)『医療費に係る非課税措置について』関西大学修士論文
蘇ワンティン(2022)『台湾の税制改革による不動産市場への影響−日本を参考として』関西大学修士論文
邵 宇サ(2023)『消費税率の引き上げに関する諸問題』関西大学修士論文


修士論文の計画書について


 当研究室では、演習の最初の授業で修士論文の計画について報告してもらいます。大学院入試用に用意したものでなく、本格的なものをあらためて作成してください。計画書には最低限以下の事柄を盛り込んでください。

論文の目的

 財政学、公共経済学は、応用経済学ですから、論文の目的は比較的書きやすいはずですよね。たとえば、「所得税の累進度はどの程度が望ましいか」とか「消費税の税率はどの程度が望ましいのか」などできるだけ具体的に記述してください。もちろん1行では困りますけど・・・
 目的を書くときのコツは、問題意識を明確にすることです。税制をテーマにするケースを考えましょうか。税制に関する新聞記事とか雑誌を読んでいると、いまの税制に対する不満とかおかしな点が出てきませんか?日経新聞を読んでいると「所得税は減税すべきだ!」とか「日本の相続税は重すぎる!」などの記事が出てますよね。問題意識が固まったら、そのテーマに関する専門家の論文を読んでみましょう。経済学者は、みんな言っていることが違うので一人の著書の論文だけ偏って読むと危険です。幅広く目を通してくださいね。税制に関する論文を書くなら、『税経通信』『税研』『総合税制研究』(税経通信は普通の本屋さんにあります。他は取り寄せになるかも・・・)といった雑誌がお勧めです。後者ほどより専門的になりますので。これらの論文は、一般読者向けに執筆されているので、問題意識を整理するうえで参考にする程度にとどめてください。なお、当館の財政学資料集のコーナーからは、これらの雑誌に私が執筆したものがダウンロードできます。
 では、所得税をテーマに選んだとしましょうか。新聞とか週刊誌を読んでいると「所得税は重い!」という論調が大半ですよね。このような新聞、週刊誌の情報は鵜呑みにしないように。本当に重いかどうか自分で調べてみましょう。専門家の書いた論文に掲載されている場合もありますが、自分の目で確かめてください。
 調べる方法としては、まずは所得税の計算方法から調べましょう。税率とか、控除とか。
日本の制度だけでなく、諸外国の制度とも比較してみましょう。イギリスと日本では最高税率はどちらが高いのか。最低は。
 次に、税務統計をみてみましょう。政府刊行物センターで『財政金融統計月報(租税特集)』『国税庁統計年報書』を購入しておきましょう。所得税の負担率の国際比較なども掲載されています。
 修士論文の計画書には、これらの調査結果を簡潔にまとめることで問題意識を記述していくとよいでしょう。
 実際に調べていくと、日本の所得税の負担率は国際的にみるとそれほど高くないことがわかります。でも世界的にみると、税率表の刻みが減らされ、最高税率が引き下げられてきたことも明らかになるでしょう。
 これらの現状認識を踏まえたうえで、「所得税の累進度はどの程度が望ましいか」という論文の目的に文章をつなげていけばよいでしょう。 

先行研究のサーベイ

 ところがこのような表面的な調査だけでは、所得税の累進性の度合いは測れません。日本の所得税の最高税率は80%の時期もありました。いまは37%ですよね。でもそれだけで累進度が低下したとは言えません。いくら最高税率が高くても適用される納税者が一人もいなければ、飾りにすぎないからです。そこで、累進度を測る手法としては、実際の納税者の分布を利用して、再分配係数を測定するなどの手法が採られています。その他にも累進性を図る手法はいろいろと開発されています。
 論文の目的の後には、このような先行研究のサーベイをつけてください。そのためには、専門論文を読む必要があります。各種の大学の紀要、海外の専門誌から必要な論文を探し出してcopyしましょう。当館の経済学リンク集に文献検索のリンクがありますので、キーワードをいれて探してください。とりあえず、論文の序文と結論部分をざっと目を通して、メモを作成しましょう。それぞれの論文の手法の違い、使用データの違いなどを抜き出すとよいでしょう。

分析手法

 ひととおり、先行研究に目を通すと、先行研究では取り扱われていなかった課題が見えてくるはずです。理想的にはこれらの残された課題に取り組んで欲しいのですけど、難しいですよね・・・研究者をめざすのでなければ、そこまでは要求しません。「先行研究の手法を踏襲して、最新のデータを使用してあらためてわが国の所得税の累進度を計測する」ということで、修士論文としては十分だと思います。
 そこで、実際に先行研究にしたがって分析をおこなう準備として、どんな手法を使うのか、どんなデータを使用するのかをできるだけ詳細に記述してください。
 「所得税の累進度はどの程度が望ましいか」というテーマの場合、理論的な分析と実証的な分析の両方が可能です。
 理論的には、「最適課税論」において取り扱われています。最適課税論では、政府の税収制約のもとで社会的厚生を最大化するような税制パラメータを求めます。要するに制約条件付最大化問題というミクロ経済学の応用ですね。効用関数を一般形のまま、命題を導出したり、効用関数を特定化して、実際に最適税率を計算するシミュレーション分析などがおこなわれています。このような分析をするには、中級のミクロ経済学の知識が要求されることになります。シミュレーション分析にはコンピュータのプログラム言語の知識も必要です。最適課税論は、理論分析もシミュレーション分析も簡単にできるところはすでにやり尽くされているのであまりテーマとしてはお勧めしません。税理士志望の人が取り組むテーマとしては、租税帰着などと比べると難易度が低いですけど、それでもシルバーバーグ程度の中級ミクロ経済学の知識は必須ですので。
 実証的な分析としては、各種の所得の不平等度の尺度を測定する分析などがお勧めです。ジニ係数、タイル尺度、アトキンソン尺度などがよく使われています。課税前と課税後の不平等度を比較すれば再分配の度合いがわかりますので。これらの尺度については、村上雅子『社会保障の経済学』の説明が一番わかりやすいのではないかと思います。所得税を租税関数で近似して累進度を測定する手法などもあります。これには、計量経済学の知識が要求されます。少なくとも最小2乗法ぐらいは使いこなせるようになっておいてください。 

参考文献

 計画書には、参考文献リストも付けてください。学部の卒論ではないので、教科書は参考文献に挙げないように。著書よりも英文の専門雑誌論文をできるだけ多く収集してください。参考文献に参考文献リスト作成にあたっては、表記上のルールも守ってください。


修士論文の掟


その1 前期課程1年次の夏合宿において修士論文の概要を報告すること。
その2 前期課程2年次の夏合宿においてファースト・ドラフトを提出・報告すること。
その3 修士論文としての最低限のレベルをクリアしていない論文の提出は許可しない。
その4 修士論文の執筆の際には原則として一太郎を使用すること。
その5 論文作成上の表記作法を遵守すること。


参考文献について


 学部の卒論と違って、修士論文の作成のためには、専門のJournalを読みこなし、統計資料を駆使することが求められます。以下では、財政学関連の代表的な専門誌、統計資料を挙げておきます。

邦文雑誌

フィナンシャル・レビュー 財務省発行の専門誌です。年4回発行。大学院生向けです。
財務省DP 財務省総合政策研究所発行のディス化ションペーパーです。
総合税制研究 税制に関する専門誌です。大学院生向けです。枚数にゆとりがあるのでかなり詳しい説明がなされているので便利です。40歳以下の若手研究者が執筆しています。3年ごとに執筆陣が代わります。
国際税制研究 税制に関する専門誌です。税理士志望の人必見。税制の国際比較などの論文が多く便利です。
税研 税制に関する専門誌です。税理士志望の人必見。枚数制限がきついので分析手法などの説明はまず載ってません。
租税研究 シャウプ勧告にもとづいて設立された日本租税研究協会発行の専門誌です。会員懇談会の速記録と研究報告が掲載されています。税理士志望の人必見。
税経通信 税務経理協会発行の専門誌です。一般向けに書かれていますけど、修士論文のテーマをみつける際に参考になります。
日本経済研究 日本経済全般に関する専門誌です。財政関連の論文もわりとよく掲載されています。大学院生向けです。
経済分析 内閣府経済社会総合研究所が発行している専門誌です。財政関係の論文も多数掲載されています。大学院生向けです。
政策効果分析レポート 経済企画庁調査局編のレポートです。財政関係のレポートもあります。PDF形式で入手できるので便利です。
季刊社会保障研究 国立社会保障・人口問題研究所」刊行の機関誌です。

英文雑誌

National Tax Journal 租税に関する専門洋雑誌です。修士論文のネタがたくさん転がっています。あまり数式は出てきません。

Journal of Public Economics

公共経済学の理論の論文ならここ。数式がバリバリにでてきます。
NBERワーキングペーパー 各種の専門誌に掲載される前のフレッシュな論文が見られます。経商研究棟の1F資料室にあるはずです。
The Institute for Fiscal Studies - Fiscal Studies イギリスの財政研究所の専門誌です。1994年5月から1998年までの論文はPDF形式で、それ以降はサマリーを見ることができます。
The Institute for Fiscal Studies working papers 租税に関するワーキングペーパ-がPDF形式で入手できます。大学院生向けです。
マーリズレビュー 有名な税制改革の報告書です。
その他 慶応大学の土居先生のAcademic Journalリンク集を参考にしてください。

統計資料

財政金融統計月報 財政学研究者必携の資料。政府刊行物センター(市営地下鉄天満下車、合同庁舎1F)で購入すること。
国税庁統計年報書 同上
税務統計からみた申告所得税の実態 経商研究棟の1F資料室にあるはずです。
税務統計からみた法人企業の実態 同上
税務統計からみた民間給与の実態 同上
家計調査年報 所得階級別の実効税率の計測などの際に利用できます。経商研究棟の1F資料室にあります。
全国消費実態調査 家計調査より詳細なデータですが、5年おきになります。


論文作法について


 修士論文作成にあっては、次のような表記上の作法を遵守してください。また、論文作法全般の注意事項については、師範代作成の経済論文の作法道場も熟読すること。
1.注の付け方
 注の付け方は、人によって多少異なりますが、当研究室作成の修士論文については以下のような表記法に統一します。

例文)
修士論文の執筆の際には原則として一太郎を使用すること1)

注)
1)ワードで作成した場合には、一太郎へ変換したファイルを館主に提出のこと。


 上記のように、注は本文では説明しなかったことを、文末ないしページ下部で説明するものです。番号は修士論文全体の統一番号にしてください。注をつける場所は、句読点の前です。上付4分の1、片括弧を使用すること(ワード使用の場合、脚注機能を使用すると片括弧が出せません。)。注の文字の大きさはポイントを本文よりも落とすこと。注は、原則としてページ下部に表記すること。

2.論文の引用の仕方
 論文を引用した場合には、かならず、「」で引用箇所を明記すること。さらに注をつけて、引用のページ数を明記してください。

例文)
橋本(2000)によれば「・・・・・・・・」とされている2)

注)
2)橋本(2000)p30引用。

この橋本(2000)というのは、引用した論文の著者名と発行年です。文末の参考文献を見れば、どの論文を引用したかがわかるようにしておきます。なお、学生の卒業論文の場合には、参考にした文献の文章を多少入れ替えて使用することが一般的ですけど、修士論文では絶対にしないように。引用箇所以外の文章は全部自分で作成するように。なお、モデルを参考にすることはかまいません。その場合は、”この章では、橋本(2000)による議論を紹介しよう。”というように最初に論理展開を参考にしたことを明記してください。その場合でも文章そのものを写すことは厳禁します。たとえば最適課税のサーベイ論文を書く場合などには、基本的な予算制約、社会的厚生関数などは同じ数式でもかまいません。誰が記述しても同じですから。命題を出していく手順を記述するときは、もとの論文を見ずに自分で文章を作成すれば同じものにならないはずです。専門論文では、自明のこととして式の展開を省略してますから、それを補足しておくというのも、修士論文の場合については必要なことだと思います。修士論文は、研究者志望の場合、後期課程進学の際の審査対象になります。経済学のツールを使いこなせるということをある程度アピールしておくべきでしょう。

3.参考文献の表記法
 参考文献の表記は以下のように統一します。

日本語文献
著者名(発行年)『書名』発行所.
著者名(発行年)「論文名」『雑誌名』第○巻第×号、ページ、(発行所).
著者名(発行年)「論文名」編者名『書名』所収、ページ、発行所.

外国語文献
著者名(発行年), 書名, 発行所.
著者名(発行年), 論文タイトル, 雑誌名, No.○, ページ.
著者名(発行年), 論文タイトル, in 編者名 ed., 書名, ページ.
著書名(発行年), 書名, 発行所, (訳者名(訳書発行年)『訳書名』発行所).

日本語文献の場合には、書名は『』です。「」は論文のタイトルの場合です。このルールは本文で本や統計書の名前を使用するときもおなじです。

例)
この章では、『家計調査年報』のデータを使用した。

外国語文献の場合には、書名、雑誌名はイタリック体にして太字にしてください。
例)
Auerbach,A. and L.J.Kotlikoff(1987), Dynamic Fiscal Policy, Cambridge.


4.年号の表示

 年号は原則として、西暦で表示してください。ただし、元号を使用したほうがわかりやすい場合もあるので、必要に応じて元号を()内に表示してください。


大学院試験問題過去問


1999年度夏季試験問題


次の3問のうち1問を選択し、問いに答えなさい。
問1 厚生経済学の第1基本定理、第2基本定理について説明しなさい。
(キーワード:パレート最適、効用、効用可能性曲線、再分配、競争市場、資源配分)

問2 自然独占について説明しなさい。
(キーワード:規模に関して収穫逓増、限界費用、補助金、需要曲線)

問3 公共財のための効率性の条件について説明しなさい。
(キーワード:MRS、MRS、パレート効率、需要曲線)


2000年度夏季試験問題


1.次の( 1 )〜( 10 )に入れるのに最も適当な語句を解答欄に記入しなさい。(各4点)

 近年、わが国では規制緩和や金融自由化など、政府による市場の統制を緩める方向での政策が実施されてきている。この背景には、市場経済は効率的な資源配分を達成することができるという基本的な考え方が存在している。市場経済の効率性に関しては、厚生経済学の第1基本定理、厚生経済学の第2基本定理が成立することが知られている。
 厚生経済学の第1基本定理とは、ある条件のもとでは競争経済が効用可能性曲線上のあるひとつの点、( 1 )効率を実現するというものである。( 1 )効率とは他の誰かの経済状態を悪化させることなしに、ある者の状態を改善するように資源を配分することが不可能な状態とさす。
 厚生経済学の第2基本定理は、効用可能性曲線上のあらゆる点は、( 2 )税を用いてある個人から他の個人に資源を再配分することで達成可能であるというものである。
 競争経済が( 1 )効率を満たすためには、交換の効率性、生産の効率性、生産物混合の効率性の3つの条件を必要とする。交換の効率性は、いかなる2財間の( 3 )もすべての個人間で等しくならなければならないことを意味している。競争経済においては、各個人が予算制約のもとで( 4 )を最大化することでこの条件は自動的に達成される。生産の効率性は、異なる生産要素投入に関する技術的( 3 )がすべての企業について等しくなることを要求する。これも競争経済においては企業が( 5 )を最小化することで自動的に達成される。生産物混合の効率性は、生産可能性曲線の傾きである( 6 )と各個人の( 3 )が等しくなることを要求する。
 しかし、現実の経済においては市場の失敗が存在するために、政府活動が必要とされる。まず、競争の失敗としての( 7 )の存在が指摘される。電力会社のように巨大な資本設備を必要とする産業においては、自然( 7 )を発生させるため、地域( 7 )が認められており、( 7 )の弊害を防ぐために政府による価格規制がおこなわれている。
 灯台のような( 8 )も市場にまかせていては供給されない。( 8 )は、その利益が特定の個人のみに生じるのではなく社会全体に等しく利益をもたらし、その利益に対する対価を支払わない個人の利用を妨げることができないからである。利益が特定の個人のみに生じるのではなく、社会全体に等しく利益をもたす性格は、( 9 )消費ないし消費の非競合性とよばれている。また、財の供給に際して、対価を支払わない個人の利用を妨げることができない性格は、非排除性と呼ばれる。
 また、民間で供給可能であるにもかかわらず、政府によって供給ないし、補助金が投入されているケースもある。大学教育がその典型である。私立大学に補助金が交付されているのは、大学教育による利益が教育を受けた本人だけでなく、社会全体に貢献するという正の( 10 )が存在すると考えられるからである。逆に民間企業の活動が公害の発生という負の( 10 )を生じる場合には、汚染排出量に対する罰金(租税)または公害防止装置への補助金交付などの政府の介入が必要となろう。 
 
2.ある地域で独占的に電力を供給している企業を考えよう。この企業の直面する需要曲線は、P=204−Qであり、費用関数がTC=1000+4Qであるとしよう。pは価格、Qは数量である。(各10点)
(1)限界費用を求めなさい。
(2)この独占企業が利潤を最大化する場合の最適な生産量を求めなさい。
(3)利潤を最大化した場合に得られる独占利潤の金額を求めなさい。
(4)政府が限界費用価格形成原理にもとづく価格を設定した場合に、この企業の生産量はいくらになるかを求めなさい。
 
3.次の用語を簡潔に説明しなさい。(各5点)
(1)費用便益分析
(2)課税の超過負担
(3)バローの中立命題
(4)リカードの等価定理


2000年度春季試験問題


1.消費者がいま、予算Mのもとで消費財X、Yの選択をおこなうものとしよう。消費財Xの1単位当たりの価格はP 、消費Yの1単位当たりの価格はP とする。消費者の効用関数は、
   U=Xα1-α
の形で特定化されているものとしよう。ただし、αはX財とY財の間のウェイト・パラメータである。
(1)消費者のX財についての需要関数を求めなさい。
(2)消費者のY財についての需要関数を求めなさい。
(3)いま、X財についてのみ1単位当たりt の従量税が課税されるものとしよう。消費者の課税後の予算制約式を求めなさい。
(4)いま、X財についてのみ税率tの従価税が課税されるものとしよう。消費者の課税後の予算制約式を求めなさい。
(5)X財についてのみ税率tの従価税が課税されているケースにおいて、消費者のX財についての需要関数を求めなさい。
(6)X財についてのみ税率tの従価税が課税されているケースにおいて、消費者のY財についての需要関数を求めなさい。

2.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)功利主義的社会的厚生関数
(2)ランプサム・タックス
(3)セカンド・ベスト
(4)X非効率性

  

2001年度夏季試験問題


1.消費者がいま、予算Mのもとで消費財X、Yの選択をおこなうものとしよう。消費財Xの1単位当たりの価格はP 、消費Yの1単位当たりの価格はP とする。消費者の効用関数は、
   U=αln X+(1-α)ln Y
の形で特定化されているものとしよう。ただし、αはX財とY財の間のウェイト・パラメータである。
(1)消費者のX財についての需要関数を求めなさい。
(2)いま、X財についてのみ1単位当たりt の従量税が課税されるものとしよう。消費者の課税後の予算制約式を求めなさい。
(3)いま、X財についてのみ税率tの従価税が課税されるものとしよう。消費者の課税後の予算制約式を求めなさい。
2.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)厚生経済学の第2基本定理
(2)ラムゼールール
(3)課税の超過負担
(4)功利主義的社会的厚生関数
(5)水平的公平と垂直的公平
(6)マキシミン原則
(7)最小犠牲説

2001年度春季試験問題


1.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)ラムゼールール
(2)消費者余剰
(3)水平的公平
(4)ナッシュ均衡
(5)X非効率性
2.日本の税制改革のあるべき姿を論じなさい。   

2002年度夏季試験問題


1.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)ラムゼールール
(2)垂直的公平
(3)水平的公平
(4)包括的所得税
(5)支出税
2.日本の税制改革の方向性を議論しなさい。                     

2002年度春期試験問題


1.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)課税の超過負担
(2)厚生経済学の第2基本定理
(3)ラムゼールール
(4)支出税
(5)包括的所得税
2. 租税と社会保険料の違いを説明し、今後の社会保障財源のあり方について論じなさい。


2003年度春期試験問題


問題T 次の用語を簡潔説明しなさい。
(1)ラムゼールール
(2)パレート最適
(3)2元的所得税論
(4)支出税
(5)フリンジ・ベネフィト課税
問題U 年金課税のあるべき姿について論じなさい。


2004年度夏期試験問題


問題T 次の用語を簡潔説明しなさい。
(1)クロヨン
(2)ランプサム・タックス
(3)課税の超過負担
(4)水平的公平と垂直的公平
(5)支出税
問題U 日本の税制の現状を租税原則(公平、効率、簡素)から評価し、今後の税制改革のあるべき姿について論じなさい。


2008年度春期試験問題


1.消費者が予算1000円のもとで「りんご」と、「みかん」を購入するものとする。「りんご」1個の価格は100円、「みかん」1個の価格は50円とする。「りんご」の数量をXとし「みかん」の数量をY、消費者の効用水準をUとしたとき、消費者の効用関数は、
   U=XαY(1-α)
の形で特定化されているものとしよう。ただし、αは「りんご」と「みかん」の間のウェイト・パラメータである。α=0.5とおく。
(1)「りんご」の数量をX、「みかん」の数量をY、予算を1000円、りんご1個の価格を100円、みかん1個の価格は50円とするとき、消費者の予算制約式を求めなさい。
(2)(1)で求めた消費者の予算制約式をグラフにしなさい。縦軸にYの数量、横軸にXの数量を採ること。
(3)消費者の効用を最大化するような「みかん」と「りんご」の数量を求めなさい。
(4)「みかん」に1個あたり50円の従量税が課税され、「りんご」には課税されないものとする。課税後の消費者の予算制約式を求めなさい。
(5)従量税課税前の消費者の予算制約式と課税後の消費者の予算制約式の変化をグラフを用いて説明しなさい。 縦軸にYの数量、横軸にXの数量を採ること。

2.金融所得一体課税の是非を「包括的所得税」「支出税」「最適課税論」の3つの租税理論の立場から評価しなさい。



2009年度春期試験問題



T.無差別曲線を用いたグラフで、所得効果と代替効果の違いを説明しなさい。

U.次の用語を簡潔に説明しなさい。
(1)ラムゼーの逆弾力性命題
(2)包括的所得
(3)消費税の逆進性
(4)ブラケット・クリープ
(5)水平的公平


  

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Last Updated 2024/05/10 8:12:50