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都市部での問題は「混雑」と「渋滞」である。これらの攻略法を紹介する。

都市部においては乗客の数が多いためいろいろな施策を行うことができる。

1、 バスの定時運行(バスレーンの設定)
朝、夕、道路が混雑してるため、バスも定時運行ができない。そこで登場したのが、バスレーンだ。2車線、3車線のうちの1車線をバス専用にして、車の渋滞に巻き込まれないようにする。それにより、ある程度の定時運行は確保される。

中央のバスが走ってる部分がバス専用レーン

 しかし、バスレーンにも問題点がある。違法駐車などの'障害物'があると、それを避けなければならず、定時運行が守れない。また熊本ではバスの台数が非常に多いためバスレーンがあるにもかかわらず、バス同士が渋滞を引き起こしている。
2、 新路線  (写真はおマチを・・・)
バスは渋滞に巻き込まれる。鉄道ならばその心配がない。しかし、建設コストが高い。そこで考え出されたのが新交通システムだ。モノレール、軌道ゴムタイヤ走行などによる道路上のスペースを使うことにより建設コストを押さえる方法だ。これで成功しているのが東京の臨海副都心、千葉、大阪、北九州のモノレール、神戸の新交通などである。


 しかし、この新交通システムでも採算が取れない!、だけど、道路の渋滞をなんとかしたいというところもある。名古屋だ。
3、 名古屋ガイドウェイバス
   今年の3月に名古屋で日本初の交通機関が登場しました。ガイドウェイバスといい、都心部から中継駅までは専用軌道、中継駅から先は路線バスとして走る新しい乗り物だ。今まで渋滞に巻き込まれて時間がかかった区間も、大幅に短縮した。
名古屋ガイドウェイバス →
 また、この専用軌道は、バス専用道と違い、運転手がハンドルを操作する必要がない。鉄道と同じようにアクセルとブレーキだけで動く。カーブがあれば、案内レールが案内してくれる。運転士のケアレスミスを防げるので安全面でも向上してる。
4、 混雑の解消に向けて
 運行本数をただ増やすだけでは別の問題が生まれてくることを1章で述べた。そして、高架複々線について少々ふれた。それ以外に、列車の編成を長くする(8両編成→10両編成)、クロスシートをロングシートにする、扉の数を増やす、車両長を伸ばす(18m車→20m車)、車体の幅を広げるなどの方法がとられている。

6ドア車(山手線)→

5、 運賃値下げ

 バス、電車は運賃が高い。ハンバーガーや牛丼と同様に、値段を下げることでお客さんを増やすことを狙う。

 通常100円を半額にする。    →
ターゲットは家族によるバスの利用
 (西武バス)


 一部区間で値段を30円下げてる。(広島電鉄)→
 

他には定期券所持者が定期券区間外に乗車するときに運賃を半額にしたり、
休日は家族も含めて100円で乗車できたりする制度を導入している会社もある。

6、 乗継割引
 電車は会社ごと、バスは路線ごとに運賃が決まっていて、目的地によっては電車・バスを乗り換えなくてはならなく、運賃が高くなってしまう。鉄道・バスの割高感を抑えるために会社同士、契約を結び乗継割引を導入している。鉄道の乗継割引は昔からあったが、バスは最近始まったばかり。
7、 ノンステップ車
都市の鉄道は基本的にホームと電車の間に段差がないが、バス、路面電車ではいまだにある。バリアフリーが叫ばれる今日、バス、路面電車にも段差がなく、道路からそのまま乗れるようになっている。車椅子でも簡単に出かけられるようになった。

一部の地方バス会社でも導入が進んでいるが、車両の大部分を首都圏からの中古車に頼っている地域ではコスト面から導入しづらい。行政主導の補助金・応援を求めたい。

広島電鉄(路面電車)

8、 定時運行の確保へ その1
 50年代、60年代は車の進展がすさまじく、路面電車が自動車の渋滞に巻き込まれて定時運行ができなくなり、お客さんが車に移っていき、乗客数が減る現象が各地で見られた。それに対抗して、現在、路面電車王国を築いているのが広島だ。路面電車の軌道内には、自家用車の乗り入れを禁止した。これにより鉄道は定時運行できるようになり、お客さんも増え、現在につながっている。

9、 定時運行の確保へ その2
 路面電車は道路信号を守って運転しないとならない。そのため信号機との相性が悪いと所要時間がすごくかかる。定時運行を守るために信号機優先システムを稼動している。写真に映っている装置の下を電車が通ると、パンダグラフにより棒が押し上げられ、装置が列車の存在を認知する。そして次の信号に対して青である時間を延長するように命令を出す。
 バスでは車両に無線装置を積み、無線で現在位置を把握。そして信号の間隔をバスに有利なように変える。

10、 電車、バスの現在位置表示システム
 駅、停留所でお客さんが次の電車がくるまでイライラして待っている。なかなか来ないといいかげん自家用車を使いたくなる。せめて現在どこに電車、バスがいるのか教えてくれるのが電車、バスの現在位置表示装置だ。バスでは上に書いたとおり、無線装置が積んである。これを用いて現在バスがどこにいるのか、停留所に表示する。電車では、線路に微弱な電流を流すことにより、どこに電車がいるのか知ることができる。
 さらに、電車・バスのターミナルには目的地までどのバスに乗ったら一番早く着くか予測するシステムもある。 また運行情報をインターネットで見ることもできる。

京都駅前

11、
都市部での作戦というわけでもないが、 チャイルドサロン
  子供連れの家族にとって一番の悩みが、電車の中で子供が騒いで周りに迷惑をかけること。それならいくら騒いでも迷惑をかけない自家用車で移動・・という発想をやめさせてくれるのが、チャイルドサロンだ。これは電車内に子供が遊べるように 積み木、絵本、ぬいぐるみを用意し、いくら騒いでもいいというところ。子供達に人気だ。
 逆にサラリーマンに人気なのがサイレントカーとオフィスシートだ。サイレントカーは始発駅から終着駅まで非常時を除き放送をすべてカット。ゆっくり寝たい人にぴったり車両だ。一方、オフィスシートはテーブルが大きく、電源コンセントがついてる座席。ノートパソコンで仕事ができる。移動時間を活用できる。
 他にも車内にテレビを設置し、ゆっくりしてもらうテレビカー(京阪電鉄)などがある。