管理人の妻の日常


「おかやまチェロアンサンブル」で歌わせて頂きました

[自己紹介][オススメの英語学習法]
[2001年の10冊]
[2001年のゲーム][2002年の10冊][2002年のゲーム]
[2003年の10冊]


2004/06/07 18:42

【最終回】

「味噌蔵」の通常運転は、今回で最終回ということにしたいと思います。
長い間、ありがとうございました。
何か大きなイベントがあったりした時に、またここに書くかもしれませんので、その時はよろしくお願いします。
今後は、syuukan415通信の「ってなワケで」のコーナー(コーナーだったのかっ!)でお会いしましょう。

最終回ということで、今回は「私事(わたくしごと)」をいろいろ書かせてもらおうかな・・・と。

【ええ、私事で恐縮ですが・・・】

以前「ふうはりふはり」などと、小林一茶のようなことを言ってゴマカシてましたが・・・。

私、どうも、恋に落ちたようです。

だっ、誰にっ?!・・・いえ、相手は人じゃありません(そりゃそーだ。このサイトの管理人は私の夫だって)
いきなり、ホントいきなり、クラシック音楽が大好きになってしまったのです。

もともとMOCHAは、自分で音楽をするのは好きで、ピアノ、吹奏楽(クラリネット)、合唱といろいろやってきたんだけど、鑑賞や勉強には全く無縁というか、無関心でした。
合唱だけでも15年以上やってて、クラシックのCDを一枚も持ってなかったんだから、その無関心ぶりは知れようというもの。
1200冊ほどある本やマンガの中で、音楽関係の本は5冊もなかったかも。

ところが、2月の終わりくらいから、ということは「おかやまチェロアンサンブル」で歌わせて頂いた直後から、クラシックの音楽を聴きたくて聴きたくて。
一人では滅多に行かなかったCD屋に、衝動的に足を運んでしまいました。
今現在、CDの数は20枚弱。
こんな風に、衝動的に行動する、ましてや、衝動的にお金を使うことなんて、MOCHAの場合、ほとんどなかったのに。

今まで、炊事をする時や御飯を食べる時は、DVDを英語音声にして聞いていたのに、今では、専ら、クラシックCDを聴く時間になってしまいました。
小説を読む時間も激減。
歌の練習も、もちろん、続けてます。(これは、以前からだけど)
そんなこんなで、今まで読書をはじめ、英語だの囲碁だの、趣味に使っていた時間とお金の8割以上、いきなり「音楽」に乗っ取られた感じ。

この気持ちの変化があまりに急すぎて、自分でもついていけてないのです。
私が何かを始めようとする時は、下準備というか、ある程度調査して、大丈夫となれば発進するというのが今までのパターン。
時間とお金をどのくらい割けるか、何のために、どのくらいまで進むか、だいたいの目安が出来てから、始めるのが普通なのです。(子供の頃から好きだった「読書」は別)

ところが今回、いきなり天から「音楽」が降りて来て、心に居すわったという感じ。
いったい自分がどうしたいのか、なんで急にこんなことになったのか、これからどうなるのか、もう全然わからなくて、おろおろしたまま、3ヶ月が経っちゃいました。
これって、一目惚れして、
「全然好きなタイプじゃないはずなのに、どーしても、あの人から目が離せないんです」
という感じに一番近いのではないかな・・・と思うんですけど、どーでしょう。
(私にはそういう経験がナイ。本当の「一目惚れ」をしたこと、ありません。人を好きになるのも、じっくりゆっくりタイプ。)

単なる「吊り橋効果」で、そのうち熱が冷めるんじゃないかと思って、今までここにも書きませんでしたし、誰にも言いませんでした。
なんとなく、理性がとんじゃったみたいで、我ながら信じられなかったし。
でもまぁ、ここまで来たら、認めるしかないか・・・という感じ。(やっと、感情に理性が追いついてきたのかも)

音楽が好きになるのは、嬉しいことです。
ただ、それが、自分でも予期も予想もしてなかったことだから、驚いているだけ。
だって、音楽を好きになるなら、子供の時にピアノを始めてから今までの間、いつだって機会があったはずなのに。

ほんと、何故なんだろう・・・。

【「岡山交響楽団 第39回演奏会」に行ってまいりました】

そんなわけで、MOCHAが生まれて初めて、自分で行きたいと思って、自分でチケット買って、自分一人で聴いた演奏会が、5月23日に開催された「岡山交響楽団 第39回演奏会」です。
開演前に、楽曲紹介をされたのは、おかやまチェロアンサンブルでお世話になったFさん。
これから演奏する曲や作曲家の紹介を聞いているうちに、期待は否増します。

この日のプログラムは
メンデルスゾーン 交響詩「フィンガルの洞窟」
ドボルザーク「チェロ協奏曲」
トボルザーク「交響曲第8番」

やはり、印象的だったのは、チェロ協奏曲。
ソロの男の子は、高校生だったんですが、いやぁ、堂々としていて、ソリストの貫祿十分。
伸びる音がとても綺麗で、すーっと、こちらにしみ込んでくるような音でした。ブラボー!
ドボルザークの8番は、ファンファーレで始まる第4楽章のジプシー音楽風の箇所が好きなんですが、でも、これを聴いたらもうすぐ終わりと思うと、複雑な心境になっちゃいました。

初めての(自分で選んだ)演奏会ということもあってか、非常に気持ちよく音に酔わせて頂きました。
会場を出る頃には、気分が高揚していて、家に帰りつくまでの約4時間も、あっという間に感じるほどでした。

実は、演奏会の前に、ちょっとした事件(←おおげさ)がありまして・・・

演奏会前、13時。方向音痴MOCHAは、例によって、はやめに会場へ(開場は13時半)。
「もしかしたら、おかやまチェロアンサンブルのどなたかにお会い出来るかも」とは思っておりましたが、あまり期待はしていませんでした。(そんな偶然、あるわけないと思っていた)
ところが、岡山シンフォニーホールの前にさしかかった時、中央のエスカレータで降りて来られるメンバーのお一人のお姿が!
期待してなかっただけに、ものすごくビックリ
どのくらいビックリしたかと言うと、とっさに、建物の影に隠れてしまったくらい(笑)ビックリ!

ドキドキドキドキ。
ななな、何をしてるんだ。なんで隠れてるんだ、ワタシ。
こんなチャンスは、滅多にないじゃないのっ。
さぁ、勇気を出して、お声をかけるのよっ!

胸を押さえて、深呼吸。
「あのぉ・・・〇〇さん?」(ドキドキドキドキ)

「・・・・・・」

・・・あんた誰?な視線・・・

むきゃーっ!あんまりデスー(泣)(←のだめ風<by「のだめカンタービレ」二ノ宮知子・著 講談社コミックスキス<MOCHAが今、ハマり中。面白いよ!)

出した勇気の持っていきどころは、一体どこっ?!

いえ、もちろん、数秒後には思い出して頂けたんですよ(^^;。
まぁホントのこと言えば、最後にお会いしたのは冬でしたから、服装も違いますし、髪形も少し変わりましたし、そもそも、ほとんどお話だってしたことないんですから、わからなくて当然なんですけども。

【ワタシって・・・】

その話を、家に帰ってTAKA−Cに話したら、大笑いされちゃいました。
「『うわぁ、イタイやつが来たぁ』って思われたんじゃないのか?」だって。
へこんでる妻に追い打ちをかけるんじゃないっ!

でもね〜、確かにワタシの最初の印象って、「イタイやつ」「頭のユルイやつ」「ちょっとアブナイやつ」みたいに思われることが多くって。
(いや、その時、ほんとにそう思われたってわけじゃなくて・・・なくて・・・ない・・・ですよね・・・あうあう)
自己紹介にも書いたけど、当のTAKA−Cだって、ワタシを最初に見た時はそう思ったらしいし。

OPEの指揮者、TAKAちゃん先生に、初めて個人的に声をかけられた時(大学生の時)のセリフが
「いつ見ても、楽しそうだね」
これ、どー考えても、「出来るタイプ」に言うセリフじゃないですわよ。
まぁ、1人で人を待ってる姿が「楽しそう」に見られるワタシもワタシだが。

OPEでチェロを弾いて下さってるMさんも、最初はMOCHAのこと「頭ユルイ系」に思ってらっしゃったらしいし・・・って、今も?(泣)
これは、出会いが悪かったんですが。
Mさんは、私が卒業した大学にお勤めされているんですが、私が呼び出されて「このままじゃ卒業出来ませんよ」と言われてた時、その場にいらっしゃったんですよね。
まぁ、にこにこして「そうですか〜」なんて答えたワタシもワタシだが・・・って、やっぱり、ワタシの自業自得か。
「卒業出来ない」と言われたのは、私が連絡事項をちゃんと確認していなかったため。先生にその旨お話して、無事、卒業しました。わはは、面目無い。

って、ちょっと待て。
「最初の印象こそ『イタイやつ』だけど、実はワタシはそうでもなくて・・・」という展開をするはずだったのに、なんだ、この展開はっ。
『背理法で証明しようとしたら、最初に挙げた仮定が実は正しかった』みたいな気分(わかりにくいですか、そうですか)。
「実はワタシは、ほんとに『イタイやつ』なんです」と証明してどーする>MOCHA。

【非常に私事で恐縮ですが・・・】

さて、最後に一番の「私事」。
音楽にハマったのは、まぁ、どう考えても「おかやまチェロアンサンブル」で歌わせていただいたことが、きっかけだと思うんですが(それが、どう作用したのかは、自分自身にもよくわからないけど)。

もうひとつ、原因だか結果だかよくわかりませんが、音楽系サイト「チェロ好きなるままに」にコトンと、はまってしまいました。(音楽にハマったのと同じ頃から)
これは「夢中になる」というハマり方ではなくて、ここへ来ると、魂がストンとあるべき形におさまるというような・・・うーん、ちょっと違うかな・・・どう説明していいのか、よくわからないはまり方をしております。

木製の立体パズル
最後の1ピース、落としこむ

コトン

・・・ああ、これ・・・だったんだ

という感じのはまり方。

人によっては、ある風景の中で「あぁ、ここに私の居場所があったのか」と感じたりすることがあるんじゃないかと思いますが、そんな感じ・・・かな?(違うかなぁ。う〜ん、言葉に出来ないなぁ・・・)
音楽や、絵を見て感じる人もいるかも。
有名でも特別でもなく、むしろ他の人からは「なんで、これが?」と言われたりするんだけど、自分だけは理屈抜きで何故か落ち着く・・・というような。
ビビビ!ではなく、コトン。
他の人とは、共有できない感覚。

だから、ものすごく個人的な、完全に私事です。(だから、今まで言わなかったんだけど、やっぱりどこかで、書いておきたかった。最終回ということで、甘えてます)

おかやまチェロアンサンブルの本番が終わって、落ち着いた後、じゃぁゆっくり読ませてもらおうかなと読みはじめたら、止まらなくなって、結局、全ページを3日くらいで一気読み。

時には静謐な水墨画のような雰囲気だったり、オルゴール曲が流れてきそうな優しいパステル画のようだったり、日常の音の中で描いたデッサンのようだったり、かと思えば、モーツァルトでも流れていそうな楽しく弾んだ内容だったり、そんな、まるで心の変化がそのまま現れたかのような「揺らぎ」に惹かれたのか。

時々、意外なところで、意外な熟語がひらがなに開いてあって、心に優しい甘さがふわっと広がるような感覚をおぼえるのだけど、そういうところに、惹かれたのか。(指揮者の岩城宏之さんが、かなり意識的にカタカナを使うけれど、あれは、ちょっとワザトラシイと思ってしまいます(^^;)

それとも、全体を通奏低音のように流れてる「深い優しさ」(・・・この感覚、言葉にすると、薄っぺらな感じになる。ボキャ貧な自分が悔しい)みたいな所に惹かれたのか。

まぁ、どこに惹かれたのかなんて、分析する必要もないんですが。

音楽でも絵でも、風景でも人でもなく、「文章に」というのが、MOCHAらしいと言えば、らしいかもね。

いろんな人の日記系サイトを読んできましたが、結局、定期的に読んでいるサイト(5つほど)は、全て文章のプロ(作家、書評家、コラムニスト等)が書いたものばかりでした。
本や雑誌等の文章は、当たり前だけど、全てプロの作品。
これらを読んでる時の「いいなぁ、好きだなぁ」というのとは、全然違う感覚で「好き」なんですね。

ほんとの自分の何かに出会える確率なんて、たぶん、とても僅かなものなんじゃないかしら。

インターネットの有り難さをしみじみ感じる、今日この頃。

そして「チェロ好きなるままに」の管理人であるチェロ好きさんにも、とても感謝しています。(こんなところで、こんな紹介の仕方、不本意だったら、ごめんなさい)
週に1度の更新、楽しみにしています。

【最後に】

今まで書くのをためらっていたことを、一気に書いたら、長くなってしまいました。(書くのに2週間近くかかってしまった)
ここまで読んで下さって、ありがとうございます。
私事ばかりで、ごめんなさいでした。

またいずれ、ここでお目にかかることもあるかもしれません。

それまでは、syuukan415通信にて、お会いしましょう。


バックナンバー

2004年1月前半2004年1月後半・2月2004年3月前半2004年3月後半・4月前半2004年4月後半・5月前半

2003年夏2003年9月後半2003年10月後半2003年11月・12月前半2003年12月後半
2003年5月前半
2003年5月後半2003年6月前半2003年6月後半2003年7月前半
2003年1月
2003年2月前半2003年2月後半2003年3月2003年4月前半2003年4月後半

2002年10月前半2002年10月後半2002年11月前半2002年11月後半2002年12月
2002年夏2002年9月前半2002年9月なかば2002年9月後半
2002年5月前半2002年5月後半・6月
2002年1月前半後半2002年2月前半後半2002年3月前半後半2002年4月前半後半
2001年12月前半後半


2004/06/07 18:42